ヴェネツィアの道
ヴェネツィアと聞いて誰もが最初に浮かべるイメージは、こんな感じかな。
カナルグランデ(大運河)を望む海の都の玄関。
中央にサンマルコの鐘楼、右手にデゥカーレ宮殿、奥にサンマルコ寺院。
写真ではあまり運河は写っていないけれど、カナルグランデもここまでくると、海をしっかりと感じさせるほどの広がりになっていて、対岸からの眺めも壮観です。
ヴェネツィアでの道は、まずはこの運河。
他の町で道路を走るものは、ヴェネツィアではどれも水の上を走ります。バスも、タクシーも、食料や建築資材を運ぶトラック?も。
今年の夏、観光客で混み合う水上バスに乗っていると、猛スピードで運河の真ん中を走り抜ける一台に遭遇。消防艇(消防パトカー?)でした。
そう、パトカーも救急車も、ここでは水の上を疾走する。
もちろん、ヴェネツィアにも陸の道はあります。
運河に沿った少し広めの通り、小さな広場に続く狭い通り。
街に流れる血管のような運河が、それらを寸断する。と、
運河にかかるおびただしい数の橋が、また道をつないでいく。
陸の道は全て、人間の足と、犬や猫たちと、手押し車と、乳母車専用。
でも、ヴェネツィアの道で一番魅力的なのは、迷宮に誘うような、 人ひとりがすれ違えるだけの細い細い小道。
見上げれば、空は一条のスリット、
レストランの看板は、向かいの壁にいまにもくっつきそう。
それほどに狭くはないけれど、観光客などほとんど通らない裏通りで、落し物を見つけた。イタリアの古い街角によくある、水が流れっぱなしの水道栓の上の手袋。
正面にまわって見ると・・・。
あまりにイタリアらしくって、うれしかったわ。
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