『美しい夏の行方』 —辻邦生が愛したイタリア 2008/4/8 辻邦生はたくさん紀行文を書いているけれど、88年のこのイタリアへの旅で「初めて素直にのなかに自分を解き放つことができた」という。それはたとえばこんなふうだ。 ローマの露天市の、果物が山盛りに並ぶ光景に「豊穣」を、「生きて [続きを読む]